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日々、行き詰ることは腐るほどあるし、それでも死に物狂いで歩いてる。
彼からもらった10年日記を2日分書き忘れても、私はもう泣かない。今日は帰ったら美味しいキムチ炒飯をを食べて寝るって決めてるからね。
本も読めないくらい電車はすし詰め状態で、他人の皮脂や油の匂いが漂ってる。後ろに立ってつり革に捕まるおじさんは、なぜか怪訝な顔をして私の背中を押してくる。
気を紛らわすために、周囲の人間が撫でるiPhoneの指先を辿ってる。そこに映る景色は友人との楽しそうな写真や、誰かとの深刻なライン、暇つぶしの短文投稿サイト。
隣のOLは重たい一重まぶたに、主張が激しい付けまつげを付けて、メーテルみたいになってる。その腕にはピンクベージュのApple Watchが輝いてるね。
太めの前を見ると暗い窓ガラスに自分の姿が映る。刈り上げが伸びて少し気持ち悪い。明後日には彼のバリカンで整えてもらわないと。
唇はコンビニで食べたジャンクフードの油で潤ってる。
疲れた体を引きずって、私はいますがなでも帰りたいあの家に。
自殺というトレンドは、もう時代遅れ
メンヘラは無慈悲だ。
愛はあるけど情はない。そして人は、誰しも自分の幸福を一番に考えている生き物だ。
それ故、目の前に現れた目を霞ませる情報たちは、すべて排除していく。要約すると、鬱陶しいものは見て見ぬ振りしてやり過ごしてるってこと。
日々、死を意識している人・意識していた人って、他人の自殺祈祷をあっけらかんと眺めることができる。「死なないで」という感情さえ、殺してるんじゃない?
みんなは、どう考えてる?私は哀れみの目で、世界を見てるよ。
いま自分がこうして、着実な幸せを掴んでいるからこそ、感情が強く打ち付けられるね。
一瞥しながら「しょうもないな」って、鈴みたいな音を鳴らして笑ってるのかな?多分それってかなり正解かもね。
もう何十通りも語られてるであろう定説は、吐き散らかさない。人は常に新しい情報を求めてるから、使い古した小手先の技は通用しない。
だからもっと新しいことしないと、全然意味がない。「死ぬ」っていう行為も、ボロ雑巾みたい年季が入ってる。
リストカットだって、ODだって、全然新しくない。いつか風化して、何にもならないまま忘れ去られていく。
だからもっと新時代のニューウェーブに乗らないと、全然意味がないし、かっこよくない。
メンヘラのニューカルチャーを私は期待してるよ?
好きな人間
いつも口の端に歯磨き粉のカスが付いてる。笑うと大きな前歯が主張して、寝てる時はウォンバットみたいな顔してる。怒った時も少しウォンバットに似てるね。
不器用なりに、真っ直ぐに生きてる。曲がったことが嫌いなのに不謹慎なことは大好きだよね。足掻きながらも、傷跡を残すために手探りで血まみれの指先で触れようとしてる。
その眼に映る確かな一瞬の景色を逃さないために、レンズを除く表情はすごく真剣で息を飲むようだ。心臓の脈打つ音が、五月蝿くて、こちらの鼓動まで震わせる。
くだらないことですぐ怒るよね。変なプライドが爆発した時は、まるで目隠しされたまま50メートル走を迷わず全力で駆け抜けているみたいにネジが外れるよね。
その優しさを振りかざしてたくさん傷ついてきたボロボロの心は、擦れた摩擦で一瞬の熱を持ってるよ。
やらしいっていうよりエッチって言葉が貴方には似合うと思うよ。
いろんな物事を120%の吸引力で引き寄せて咀嚼する力は、時に恨めしさを感じるよ。取り込んで離さないように、抱き締めてる。人や物を光の光線のやうに真っ直ぐ突き刺すのに、向こう側に突き抜けていく。
ご飯を食べる時は10回くらいしか噛まなくて、カチカチとはを嚙みあわせる音を奏でているね。死ぬ前は塩むすびとおにぎりが食べたいって言ってたな。淡白な味覚と胃袋は、ゴールだけをて目指して突っ込んでる。
その割に食べられない野菜を頑張って挑戦する姿は、小さい子供ではない証拠だね。
誰かを許すことを知っているあなたは、少しずつ誰かに許されていることも美味しく咀嚼できるよ。
どうか、その力強い呼吸と足取りで、たまにステップを踏みながら歩き続けて。たまには息をついて休みながら、大好きなラムネとマシュマロを食べよう。そしてご褒美にはトンカツをおなかいっぱい食べて、全速力ではなく、慎重に、穏やかに、確かに2人で足跡を残していこうよ。
貴方とワタシは一緒に苦労をするべき人間だ。これからも阿吽の呼吸で、たくさん傷つきながら這い蹲っていこうね。
たまに後ろを振り向いて、優しく手を振ることのできる人になろう。愛してるぜメーン