コインランドリー

ありふれたような、日常の流れです。

都合

セフレみたいになっちゃった男の子がいて、その子と二人で飲んでた夜にいつも通り朝まで一緒にいるのかな?って期待してたら「今日は帰るか~」って言い始めたのびっくりしてね。「どうして?」って思わず引き止めるようなことを聞いたら「僕から手を出したのが、そもそもの原因だけど、この関係性って早く終わる気がするし、だから体の関係がない日があってもいいんじゃないかと思う」なんて彼が言うから、心の中は健全な関係だけが正解じゃないよって唱えながら「わたしはもっと一緒に居たい」って言ってみると、いつも通り高円寺の自宅に吸い込まれてセックスしてキスして寝た。

 

ああ、また夏が始まった。蝉の声が聞こえるし、じんわりと日差しが毛穴の中まで染み込んで行くような気がする。

 

去年の夏と同じように、付き合ってもいない男の子とセックスして、キスして、それでも私たちは彼氏と彼女には絶対になれない。この先どうなるか分からないけど、もう何か保守的になったり、不健全だって現実を目の当たりにして逃げるほど若くない。私たちって、そんなに若くないんだよ。だからセックスしても、キスしても、またねって平気な顔でバイバイできる。好きがそこになくても、「都合」って名前で飾られた関係の中でお互いの時間が刻まれて行くじゃん。お互いが楽しくて気持ちよかったらそれでオッケーだよ。