コインランドリー

ありふれたような、日常の流れです。

いやだ

体が溶けそうになるくらい重い。仕事に行けず、涙も止まらず、夜もあまり眠れない。いっそのこと「死」という感情さえ頭の中に過ぎるほど、あまり元気がないのかもしれない。職場に休みの電話を入れる瞬間が、すごく気持ちが沈む。どうしてこんなに情けなくなってしまったのだろう。あれほど頑張ろう思っていた気持ちは、どこに捨ててきてしまったの?なんで、こんなにも哀しいのか原因は不明だ。頭が痛くて体がものすごく重い。もう、いやだ。

きついっす

うるさいし、みんな鬱陶しくて、イライラする。

 

土曜日は届いたジェルネイルのキッドで試しに自分で爪を可愛くしてみたけど、友達みたいにセンスがないからイライラして、悲しくなった。

重たい体を引きずりながら、友人が働く代官山の美容室で髪の毛を切る。かなり短くなって、よかった。もうこれで何もかも振り切れる気がしたよ。その足で渋谷に向かい酒を飲んだはいいが知らない男性に奢られたテキーラのショットで完全にキマって、お店でゲロまみれになる。女の人と同じ個室の中で履いてた。その人の顔を見ることはなかったけど、優しく頭を撫でてくれて安心した。そのまま引きずられるようにラブホに連れて行かれたんだ。受付のコールで目が覚めたけど一人だった。なぜか裸だし服はゲロまみれだったからよくわからないまま体を引きずり、ゲロまみれの服で渋谷を歩いた。

友達からのコールを掛け直し、新宿で待ち合わせをしたあとに彼女の家に行く。ネイルをしたりしながら、いろんな話をして、違いにあまり気分がよくない中楽しくやっていたのかもしれない。

その後、愛に泣き崩れる彼女に見送られて、西荻窪の気になっていたカレー屋さんでサグチキンを食べる。彼女から借りたLIMIの服ははち切れんばかりの肉を収めているせいか、窮屈そうでかわいそうだった。

なんだか気持ちが憂鬱で、20分くらい西荻窪を歩き、再び飯屋に入ってラーメンを食べる。膨らんだ胃がムカムカして気持ち悪さを抑えながら自宅へ帰る。何をするでもなく漫画を読んで、タバコを吸って、出会い系に現を抜かす。

特にこれといって面白いことを書こうとしてるわけじゃないけど、好きなようにとっちらかった自己紹介で、知りもしない男たちは勝手な幻想を抱くものだから、口々に「面白いね」って言葉を浴びせられる。その度に「ただのOLですけど」って、つまならない言葉を返してばかり。

 

毎日、毎日、踏んだり蹴ったりだな。もう知らない人とお酒飲んだり、ベッドを共にしたくないなよワタシは。体良くセックスした年下の男の子からは「セックスしてえな」ってしょーもない連絡しかこないし。昨日も飲み屋で一緒になった男ん人から携帯眺めてたら「何?セフレ?」って言われちゃうし。

ワタシはそんなに器用じゃないからサクッとセックスして、おしまい!ってことができません。いろいろ考えてしまうんです。人より多くのことを考えているから、「しおりちゃんは考えすぎだよ」っていろんな人に言われます。でも、24歳になるワタシはそれを直すことができません。本当は出会い系も全然やりたくないし、仕事に集中して生きたいです。誰かに愛されていなくても、必要とされていなくても大丈夫だと言える精神力が欲しいです。暑いです。やだな

 

なんの為に働いて、なんの為にお金をもらって、なんの為に生きてるんだろう わはは

安心

唯一、抱かれてない男が一人いて

別にわたしは特別美人じゃないし、男を手玉にとるようなテクニックも、恋愛も下手くそだからセックスじゃないと誰も繋ぎとめられなくて。セックスしたって、飽きられたりしちゃうくらいダメな女なんだけど。

 

その男は、たぶん全部わかってるような顔してる人で何を考えてるのかよくわかんない。男の話ばっかりしてる。

特別かっこいいわけじゃないし、どちらかというとブサイクの類なのかな?変な顔してるし、やけに細くて背が高くて、白い。歳は確か30くらいで、出会い系で女の子のこと食べまくってるって話をよくしてる。本当だか嘘だか知らないけど…

変な音楽とか映画が大好きで、こだわりが強そうな、サブカルっぽい雰囲気が漂ってる。

 

きっと、彼もあたしも互いにタイプじゃないって知ってる。でも、本当に傷つけてきたりはしないのは優しさじゃなくてからの弱さなんだろうな。

気が向けば夜中にふらっと安いお茶割りを二人で飲んで「明日も仕事だから帰らなきゃ」っていう寸前で、エッチなキスする。なんなら、路上でおっぱい触られたり、下手な挑発されて笑って帰るだけの関係なんだけど。

時々わたしが不安を口にすると「だって君、すぐ人のこと好きになりそうだもんね」って分かりやすいんだわたしダサいなって笑っちゃう。

 

「セックスしたら終わりだけど、まだセックスもしてないのに会わなくなったりしないよ」って笑ってる。ああ、セックスしたらお茶割り飲めなくなるのかって考えながら「だよね〜」って笑ってるんだよね。まともに友達にもなら養い。

 

それでも彼はまめだから、連絡はちゃんとくれるし、「今日会えてよかったよ」なんてしっかり言い終えてくれる。それがセックスまでの導きだったとしても、誰かに会えてよかったって言われるのすごい嬉しいなって感じた。

 

職場の人と帰りに解散した時、「気をつけて帰るんだよ」って言われた時もすごい嬉しかったな。男の人に優しい言葉かけられるだけで、すごい心がホッとする。

 

いろんなことを終わらせて、自分のために生きようって思い切れずにふらふら出会い系で遊びながら期待しないこと勉強してるけど。やっぱり誰かに「しおりちゃんに会えてよかった」って言われるのすごく嬉しい。

愛とか恋とか、異性とか同性じゃなくて、誰かの中で肯定されるってすごいことだよ。

 

あの時駅のホームで、「しおりんは今の仕事を辞めずに続けてる、それだけで立派なことだよ」って強めの女に言われた時もそうだった。照れ臭くて「えへへ」って笑ってたけど、そういう言葉って後から後から、淀みなく食らわせてくる。

誰かの中で、それは家族とか恋人とか、そういう当たり前じゃなくて、

「あなたといることが楽しい」って言われるのすごい心が安心する。だからいろんな人に会って、いろんな人と喋って、楽しい時間を過ごして、楽しかったね!またね!って曖昧な続きを紡いでいきたいけどね。

 

あたし、人に会いたい