コインランドリー

ありふれたような、日常の流れです。

叶わぬ夢

2年間生活してきた家を出て、新しい環境での暮らしが始まった。勝手がすべて異なるため、なれるまでに時間を費やすだろうな…と骨が折れる。

 

引っ越しの当日、父と母がレンタカー屋さんでハイエースを借りて来てくれた。朝早くかさっさと作業を済ませたおかげで、22時頃には全ての作業が完了。まだやることはたくさん残っていたが、最低限の生活を維持できる環境は整ったと思いたいな。

 

三連休は、彼も運良く休めたので、二人で残りの作業を片付けたりなどした。猫はひたすら不安な顔を浮かべて、私と彼が見えなくなると大騒ぎする。声が掠れてしまいそうなほど、悲しそうに中から、こちらまで不安になる。ご飯もあまり食べないんだもん。どうしたの

 

引っ越して、生活も新しくなり、何もかもすべての理想が整った快適な家。ただ其処に帰るとき、まだ他人の家に足を踏み入れるような気持ちになってしまう。

父と母を見送ったレンタカーのテールランプが寂しさを誘った。「私も連れて行ってよ」って、頭の片隅で考えちゃったかもね。

 

部屋が広くなれば、彼との物理的な距離が遠くなるように感じる。感じるじゃなくて、実際にそうなんだ。心の距離は重なっているのに、手を伸ばしても触らない感覚。

ご飯を作ったり、食器を洗ったりするときに、彼の姿は見えるけど。寝室に引っ込んだら、一人ぼっちでリビングのテレビを淡々と見てる。

 

床はとても冷たくて、部屋が広い分エアコンの効きも悪くなる。猫が必死に私たちを追いかけ回してそばに寄ってくる気持ちは、わからなくもないね。私も猫と同じように、不安で寂しくて、悪戯だってしたくなるもんな。

 

春になれば、この景色や気持ちも少し晴れるのかな?叶わぬ願いが報われなくても、ちゃんと消化されていくのかな?

 

帰ったら、猫の餌とおトイレを掃除して、お弁当の支度をして、お風呂に入って、明日のおにぎりを準備したらテレビを見ながら一息つく。コーヒー買って帰ろうかな。

生活水準の話

一人暮らしを始めた時、32インチのTVで興奮してた。使い古したカラーボックスとIKEAの高い棚を設置する。カーテンはニトリで安いものを購入し、届くまで部屋が丸見え状態。ベッドなんて、楽天で購入した脚付きマットレスだ。家電はすべて、昔一人暮らししてきた時に最低価格で購入したジャンク品。機嫌が悪くなると、思うように動作しないかわいこちゃん。

 

最低限は暮らしと言えるの箱の中で、2年間暮らしてきた。

 

新しい家族が増えて引っ越しの準備をする時、見える景色が大幅に変わったことを驚いた。生活水準が上がることで、自分の愚かなプライドも見え隠れする。

引っ越し先の新居では、40インチの4Kテレビを購入した。洗濯機は7kg容量あるHITACHI。汚れをよく落としてくれるらしい。多機能オーブンレンジに切り替えて、使いこなせるのか心配になる。スチームやオーブン、グリルなど、多彩な料理を作れる。炊飯器も5.5合炊けるよ。冷蔵庫だって、自動製氷機付きだ。どれだけ食材を詰め込んでも、有り余る。可愛らしいケトルも購入して、生活が順調にスタートする。

 

まだ揃えるものはたくさんあるから、これで終わりじゃない。しかし、これまでと比べ物にならないくらい生活水準が上がっている。

小さなスタートから大きな進歩に、物事が変わっていく。何もかも彼のおかげと言っていいほど、足を向けて眠れないな。

 

最低限あるもので工夫をしながら生活していたミニマムな暮らし。やっと、少しだけ、当たり前といく余裕が見え隠れする。

 

新たに、ソファ、ダブルベッド 、ブラインド、など購入するものがいくつかある。

広々としたベッドでぐっすり眠れる毎日が愛おしい。ソファで寛ぎながら、高画質のテレビに齧り付くことだって出来る。でも私は、テレビっ子じゃないけど。

 

ワンランク上の生活と言っては、少し大げさかもしれない。それでも過去に比べれば、私たちは大きく前進してる。そのプライドが私の気持ちを震わせる。だれかと比べるわけじゃないけど、だれかと比べてしまいたくなることも。私の功績じゃないのに、可笑しいな。

 

人それぞれ感じである当たり前の形は違う。その中で、自分の思う形にハマっていくような気がするよ。凄いことだと思う。それは素直に、いろんな形に対応していることが。理想の生活を実現していくこと。

たくさんお金を持っているわけではないけど、ある程度の経済力の中で築ける価値がある。周りと違っても、悪いことじゃない。世の中に吐き捨てられるほど並べられたそのセリフたちは、右から左へと流れていく。だから常に忘れてしまって不安に感じる。仲間外れにされることは、怖いことでしょう?

その不安に押しつぶされることから、少しずつ解放された気がする。単純だからね。

 

何かを得ることでの満足度や、その中で始まる時間の幸福度により、歳を重ねていくとこと。上を見ればキリがない世界のキラキラに、負けないように踏ん張って地団駄を踏むことも。その原動力となるエネルギーが少しずつ、芯を持ってきた。

 

ああ、私は大丈夫なんだな。っていう不思議な安心感。きっと誰にもバカにされたくない。貧乏なんて糞食らえだ!って怯えてる。その中で、いま手に入れたものを育みながら、私自身も成長性を失いたくない。

 

生活水準がアップしたことで、私という人間が違うものになることはない。自分のお給料が上がることだって、あり得ないんだよ。でも私だって昨日の自分に負けたくない。一年前の自分に負けたくない。過去に上塗りされる日々をがいてるわけじゃないんだ。

 

いま培っている時間や、進んでいく物事に負けないよう、私も正しく進化する。大人だから、もうズルはしないよ。

サイドポケットには、大きな水筒

朝は10時に起きて、燦々と日を浴びた洗濯物を取り込んだ。珈琲を淹れて、昨晩コンビニで買ってきた「もちもちの鯛焼き」を彼に出す。2人でのんびり珈琲を飲みながら、引越しの計画を立てる。

 

家電購入の予定がずれ込んだので、1ヶ月以上も放置されたジェルネイルをオフする。彼はずっとYouTubeでラップバトルを見てばかりだ。「ラッパーになるわけじゃないのにね 笑」って笑ってた。

 

16時半に、不動産屋で新しい部屋の契約をしに行かなければならない。彼は青と黄色の艶やかなヴィンテージのダウンを着る。私は300円のニットに彼からもらったヴィンテージの軍パンを履く。ベイカーパンツと軍パンの違いについては、いまだにわからない。

 

家を出ると、少し風が冷たい。でもユニクロの大感謝際で買ったフリースで乗り越えられる。軍パンの下には伝染したメディキュットのタイツも履いてるからね。爪だって綺麗にオフして短く切り揃えた。

 

不動産屋で長々と話を聞いて、たくさんの書類に署名した。新しい部屋の鍵を貰えるのは1月31日。仕事の関係で、実際に手に入れられるのは2月2日まで伸びてしまうけど。

その後、立川で見つけた古着屋さんに連れて行ってくれた。最近気になってるのは、かーハートかな。レッドキャップのパンツも悪くなかった。

battlelakeのリュックを見つけて、ずっと眺めていたら、「欲しいなら買ってあげようか?」って彼が言うから。お言葉に甘えてプレゼントしてもらった。大きくて青くて、そこが茶色。生地がしっかりしてるし、サイドポケットには、大きな水筒も入る。かっこいい青だ。

 

本当は夕飯の支度をするために、ピーマンを刻んで冷蔵庫にしまってた。でも、なんとなく一蘭が目の前にあったから入店する。とんこつラーメンだけど、一蘭は美味しいと思うし、替え玉を半玉分お願いしてもらった。ご馳走様した後は、胃が重たくなる。

 

帰りの駅で、大好きなスコーンを2個ずつ買う。帰宅すれば一通りの家事を済ませ、紅茶を入れてスコーンを食べる。引っ越したらもう食べる機会もなくなる、この味だ。

 

ホッと一息、ホットコーヒーなど、鎮座さんとチプルソの曲のようにchillを挟んでから、お風呂をためてゆっくりいま。

 

1週間分の作り置き弁当も作った。和生さんに持たせるおにぎりの下準備も完璧だね。やっと2019年の重たい腰が動き始めたかもしれない。明日も軍パンを履いて、彼に買ってもらったリュックで仕事に行く。頑張るぞ