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コインランドリー

ありふれたような、日常の流れです。

痛み

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「ねえ、もう」彼女はそう言って私の身体を強く抱きしめた。何事かと思うと、私のボロボロの腕を見て、すごく悲しそうな顔で強く抱きしめてくれた。

 

「社会の中にはこれを否定する人もたくさん似るけど、味方もたくさんいるから無理しちゃだめだよ。もうやっちゃだめだよ」と強く抱きしめてくれた。人は優しい。ましてや社会に出てから同じ悩みに出会う人はみな、自分を犠牲にした優しさをたくさん持ち合わせているんだと思う。

 

彼女もまた、同じように古いリストカットのあとが腕に残されていた。きっといろんな痛みを抱えてきたのだろうか。きっと彼女たちの痛みと私のベクトルは違えど、こういう形で誰じかと繋がるということは、そう悪くないものである。

 

 

それぞれの痛みを抱えた人々がそれでも健気に頑張っているのだと、健気もクソもなくて、ただただ苦しくて。人の優しさは痛い。