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コインランドリー

ありふれたような、日常の流れです。

きょうのことをわすれぬうちに

朝起きると、何故が裸で、彼に体を沿わせて少し艶かしい気持ちに彩られるも、彼は仕事に出かけて。お布団の中に潜っているとゴミを出そうと思い外に出たはいいものを収集車が行ってしまったようで戻ってきた彼(確かで曖昧)が枕元に来るとキスをしてくれたような。「少し時間を遅らせて小鳥カフェ行ってきたら?いい気分転換になるかもよ?」と優しく背中を押してくれた。いつだって優しすぎる貴方は最善を尽くして背中を押してくれる。壊れてしまわないように背中を押してくれる。暫くして布団から出てみると手の震えが止まらず、何もかもが気持ち悪くて叫びたくなってしまった。
煙草を吸おうと母親がくれたキティーちゃんの煙草ケースを覗くと空っぽだった。靴もろくに上手く履けずコンビニへ向かいカレーまんと煙草を買う。手元のカレーまんを見てなんとなくゴミ箱に捨てて、無我夢中で走って帰った。走っては知って走ったけど何処にも逃げられなかった。お気に入りの煙草はなくて、すごくイライラしたんだ。

家に帰って飴を舐めながら本をずっとひたすらに読んだ。逃げるように口の中には甘さが広げながら話にのめり込む。

彼が電話をするかい?と提案をしてくれて、少し話をした。お昼休憩で外に出ているという。何を話したのかよく思い出せないけど、電話で話す彼はまるで別の人と喋っているみたいでこの人は誰だろう?って電話を切った後に少し不安になる。
セックスをしている時に誰だか分からなくなるみたいな気分になるので、電話は好きじゃないです。

気分が悪くて、冷蔵庫の中の賞味期限が切れたフルーツゼリーを食べてデパスを一粒飲んだ。叫びたい気持ちと、喉に指を突っ込見そうになる手がそこにある。頭の中ではずっとバイト先の経営者とパートやアルバイトの人々がひたすらに私に陰口を漏らしている。「どうして生きてるの?なんで仕事ができないの?どうしてミスをするの?仕事辞めればいいのに。貴方と仕事するのやりづらいんだよ。何考えてるの?何を思ってるの?ねえ、本当は腹の中で何考えてるの?」ってずっと誰かが喋ってる。

誰も悪くなんて言ってない。みんな優しくて、いい人たちだなんて本当に思ってるのだろうか。「飯島さんって何考えてるのかよくわからないよね」って昔の職場の人に言われたことがある。「リストカットすれば大麻やれば?」と唆されたおじさんに。

懐かしいね。もうこのままどうにかなりたいねって伊藤くんとラヴなホテルに入って鼻炎の薬から風邪薬から何から何まで家にある薬を全部何百錠も持ち寄ってなんの意味もないのに、お酒とリキッドとお薬でキマって。無理矢理キスをして気付いたら相互オナニーして寝てた。起きると彼はすごく悲しそうな顔で「はあ、結局何も起こらないのか」って言いながらお薬とお酒を体に詰め込んでた。
じゃあ、またねって握手して別れてから私たちのまたねは二度と来なかったけど。

お酒飲みたいな。でも、私はいい子だからお薬飲んでお布団でぐっすり眠るのです。オナニーでもしようかな。びっくりするほど性欲もクソもなくて、陰部に手をあてがって何かを想像してみても、無理矢理膣内を引っ掻き回してみても気持ち悪くて吐きそうになるだけで何も楽しくなくてそっと下着から手を引き抜いて手をゴシゴシ洗ったら手が乾燥した。
ザラザラの手のひらで触れる彼の身体は滑らかで気持ちよかった。それだけはちゃんと覚えてるのに、忘れてしまうことの方が多くて。どんな風に笑って、どんな風に喋って、どんな人だったかも忘れてしまいそうになる。


好きな人には元気でいてほしいように、もし私も彼にとって本当に好きな人だったら元気でいてほしいだろうと思う。
だって悲しみを抱えてる人はどうしたってこちらまで悲しくなってしまうんだもの。だから元気になりたいけど、体も心も動かなくて気付いたら外を走っていたり、買った食べ物を全部捨てたり、よくわからないことばかり起きてる。

とーっても疲れたね。