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コインランドリー

ありふれたような、日常の流れです。

暮らし

暮らし

日々を生きています。私のペースで私の温度で時間は流れている。

 

ご飯を食べる。掃除をする。洗濯をする。ひとつひとつの動作がすべてにおいて暮らしを積み重ねていく。私はここに存在していることを身に染みて実感してしまうほど、心地のいい重みが寄りかかってくるような。些細なそれらが「生きる」という大きなテーマを背負っているようで。それは決して窮屈なものではなくて。ひとつひとつの行動すべてが新しく、日々は瑞々しく時を刻んでいく。

 

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暮らしの中で出会うはじめて。年を取っていくごとに初めての出会いはだんだん減っていってしまう。今の生活は何もかもが始まる瞬間の中に飲まれていて、ひとつひとつのはじめてにドキドキしてしまう。

家路について鍵を取り出して家に入るあの時。帰ってくる場所は我が家で、私の世界だ。鍵をかけてキーチェーンをかける。洗濯器を回し洗濯ものを日の光が燦々と入るテラスに干す。お腹が空けば米をといでご飯を炊く。炊き立てのご飯を味わう瞬間を迎えるその時は、少し背伸びしてランチョンマットとテーブルに敷いて、誰もいない、私のいる世界に向けて、手と箸を合わせて食事の合図をとる。「いただきます」

ポストを開ければ公共料金の利用明細書が投函されている。数日後には振込み用紙が届き、コンビニエンスストアで料金を支払う。払いが済んだ証明としてストアスタンプが押された受領書を受ける。

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それさえも「暮らし」という物語の中に生きているようで胸が躍るような気持ちになる。怠惰な毎日の中で些細な暮らしの出来事が、単館映画のように少しノイズ交じりの平行線上へと時間が流れていくように陶酔して生きているのかもしれない。日々の流れは美しい。季節は移り変わり街をを歩けば綺麗な桃色がところどころを染めて、人々の心を揺らす。それは右往左往に。